タイムトラベルの本棚

タイムトラベルを題材とした小説、映画の感想

『ライトニング』ディーン・R・クーンツ 野村芳夫@訳

いまは流行作家としてときめくローラ・シェーン、かつては孤児院で辛酸をなめた薄倖の美少女だった。これまでの生涯、何度か人生の危機や事故に見舞われそうになったが、そのつど、どこからともなく立ち現われて危難から救ってくれた“騎士”がいた。そのたび…

『プロテウス・オペレーション』ジェイムズ・P・ホーガン 小隅黎@訳

1974年、世界はかつてない暗黒時代を迎えていた。第二次世界大戦で圧倒的勝利をおさめたナチス・ドイツが、ヨーロッパはおろかアジアやアフリカ、さらには南アメリカまで支配していたのだ。ナチスの魔手は次第にアメリカ合衆国へと伸び、ふたたび戦争が起こ…

『マリオンの壁』ジャック・フィニイ 福島正実@訳

“マリオン・マーシュここに住めり……” ニックと妻のジャンが、移り住んだ古い家の壁紙の下に見つけた口紅のなぐり書き。その落書きは、かつてこの部屋に住んだ無名の女優マリオンが残したものだった。彼女は才能を認められ、いよいよハリウッドヘという前夜に…

『夢の10セント銀貨』ジャック・フィニイ 山田順子@訳

会社では上司に罵られ、家に帰れば妻がヒステリックにわめき散らす。そんな平凡な毎日を送っていたベンは、突然別世界へ 新聞スタンドでもらったつり銭の中に魔法のコインが混っていたのだ。 街並みや人々はいつもと変わらないのに、彼はいつのまにやら有能…

『酔歩する男』小林泰三

『リプレイ』ケン・グリムウッド 杉山高之@訳

ニューヨークの小さなラジオ局で、ニュース・ディレクターをしているジェフは、43歳の秋に死亡した。気がつくと学生寮にいて、どうやら18歳に逆戻りしたらしい。記憶と知識は元のまま、身体は25年前のもの。 株も競馬も思いのまま、彼は大金持ちに。が、再び…

『時間泥棒』ジェイムズ・P・ホーガン 小隅黎@訳

ある日、ニューヨーク市の時間がおかしくなりはじめた。全世界でもこの街でだけ、時計がどんどん遅れていくのだ。しかも街の場所ごとで遅れ方が違う。前代未聞の事態に著名物理学者が言うには「異次元世界のエイリアンが我々の時間を少しずつ盗んでいるので…

『フロム・タイム・トゥ・タイム 時の旅人』ジャック・フィニイ 浅倉久志@訳

過去のある場所にいると思い込むことによって時間旅行を行う能力を持つサイモン。彼の使命は、アメリカ大統領の命を受けてヨーロッパへと向かったまま、行方不明になっている「Z」という男の正体を探り出すことだった。Zはタイタニック号に乗船していた可能…

『ふりだしに戻る』ジャック・フィニイ 福島正実@訳

女ともだちの養父の自殺現場に残された一通の青い手紙。その謎の手紙は90年前、ニューヨークで投函されたものだった。 ぼく、サイモン・モーリーはニューヨーク暮らしにすこしうんざりしはじめていた。そんなある昼下がり、政府の秘密プロジェクトの一員だと…

『ミラーグラスのモーツァルト』ブルース・スターリング&ルイス・シャイナー 伊藤典夫@訳

流れるだけが時間じゃない! 強者(ツワモノ)SF作家たちが腕によりをかけた時間料理の数々……。朝、目をさますと四日先の新聞が配達されていた ファーマーの異色作「わが内なる廃墟の断章」の他、ラジカセ片手に若きアマデウスが活躍する話題のサイバーパン…

『サウンド・オブ・サンダー(雷のような音)』レイ・ブラッドベリ 小笠原豊樹@訳

冷えきった地球を救うために太陽から“火”をもち帰ろうとする宇宙船を描いた表題作「太陽の黄金の林檎」。灯台の霧笛の音を仲間の声だと思い、毎年海の底から現れる古代生物の悲哀をつづった「霧笛」。タイム・トラベルがはらむ危険性を鋭く衝いた「サウンド…

『ハドソン・ベイ毛布よ永遠に』ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 伊藤典夫@訳

タイム・トラベルをからませた皮肉な恋愛コメディ。ハドソン・ベイ毛布は、わが国でも知られるハドソンズ・ベイ・カンパニー製の純毛良質の毛布。十八世紀末からの長い歴史を誇り、アメリカでは新婚夫婦へのプレゼントにする人たちも多いようだ。 巻末の伊藤…

『たんぽぽ娘』ロバート・F・ヤング 伊藤典夫@訳

たんぽぽ色の髪が風に舞う、未来から来た女に会った。「おとといは兎を見たわ、きのうは鹿、今日はあなた」……甘く美しい永遠の名作を、伊藤典夫の名訳で収録する待望のヤング傑作選。 河出書房新社 この本の内容より

『マイナス・ゼロ』広瀬正

1945年の東京。空襲のさなか、浜田少年は息絶えようとする隣人の「先生」から奇妙な頼まれごとをする。18年後の今日、ここに来てほしい、というのだ。そして約束の日、約束の場所で彼が目にした不思議な機械 それは「先生」が密かに開発したタイムマシンだっ…

『愛の手紙』ジャック・フィニイ 福島正実@訳

由緒ある静かな街ゲイルズバーグに近代化の波が押し寄せる時、奇妙な事件が起こる……古く美しいものを破壊する“現実”を阻止する“過去”の不思議な力を描いた表題作他、骨董品の机の中にしまいこまれていた手紙が取り結ぶ、現代の青年とヴィクトリア朝期の乙女…

『レベル3』ジャック・フィニイ 福島正実@訳

たまたま行き着いた、その駅に存在しないはずの地下三階は、異世界への入口だったのか? 名作の誉れ高い表題作をはじめ、独特の温かさ、優しさ、ユーモアを内包するファンタジックな十篇を収録 HAYAKAWA Online 商品詳細より

『ゲイルズバーグの春を愛す』ジャック・フィニイ 福島正実@訳

由緒ある静かな街ゲイルズバーグに近代化の波が押し寄せる時、奇妙な事件が起こる……古く美しいものを破壊する“現実”を阻止する“過去”の不思議な力を描いた表題作他、骨董品の机の中にしまいこまれていた手紙が取り結ぶ、現代の青年とヴィクトリア朝期の乙女…

『リセット』北村薫

「 また、会えたね」。昭和二十年五月、神戸。疎開を前に夢中で訪ねたわたしを、あの人は黄金色の入り日のなかで、穏やかに見つめてこういいました。六年半前、あの人が選んだ言葉で通った心。以来、遠く近く求めあってきた魂。だけど、その翌日こそ二人の過…

『ターン』北村薫

真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日…

『スキップ』北村薫

昭和40年代の初め。わたし一之瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子高二年。それは九月、大雨で運動会の後半が中止になった夕方、わたしは家の八畳間で一人、レコードをかけ目を閉じた目覚めたのは桜木真理子42歳。夫と17歳の娘がいる高校の国語教師。わたし…

『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』F・M・バズビイ 室住信子@訳

男はいつもと違う色の天井の下で目覚めた。ここはウィネトカか? それとも……。人生を飛び飛びに生きる男女の奇妙な愛を描いた、SF史上に残る恋愛時間SFの表題作 裏表紙 あらすじ より一部抜粋

『時をかける少女』筒井康隆

放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。この匂いをわたしは知っている そう感じたとき、芳山和子は不意に意識を失い床に倒れてしまった。そして……目を覚ました和子の周囲では、時間と記憶をめぐ…

『タイム・リープ あしたはきのう』高畑京一郎

鹿島翔香。高校2年生の平凡な少女。ある日、彼女は昨日の記憶を喪失している事に気づく。そして、彼女の日記には、自分の筆跡で書かれた見覚えの無い文章があった。”あなたは今、混乱している。若松くんに相談なさい……” 若松和彦。校内でもトップクラスの秀…

『タイムマシン』H・G・ウェルズ 石川年@訳

時空を超えることの出来る機械「タイムマシン」を発明したタイム・トラヴェラーは、80万年後の未来世界に飛ぶ。そこで見た人類の変わり果てた姿に、彼は衝撃を受ける。80万年後の世界、それは知力、体力が退化した地上種族・エロイと、エロイを捕食し光を恐…

『夏への扉』ロバート・A・ハインライン 福島正実@訳

ぼくの飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。家にあるいくつものドアのどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているのだ。1970年12月3日、かくいうぼくも、夏への扉を探していた。最愛の恋人に裏切られ、生命から二番目に…